こんにちは、有原みづきです。
突然ですが、私はゲームが好きです。
リズムゲームが好きです。アーケードでも携帯機でもスマホゲーでも。
アクションゲームが好きです。コンボが繋がったときの爽快感といったら最高です。
RPGが好きです。世界中を巡って仲間たちと冒険するなんて、ゲームならではです。
UFOキャッチャーが好きです。狙った景品が一発で取れたときの快感といったら最高です。
どれも上手くはないけれど、下手くそでも楽しいのがゲーム!ゲームって楽しい!
何より、ライフの少ない私でも思い切り楽しめるというのがいいですね!
世界中を冒険しても、ボスキャラと闘っても、息切れ動悸しないし。足腰も痛くならないし。疲労感で起き上がれなくなったりしないし。
リズムゲームの場合はちょっと気合いいれると指とか腕とか痛いけど、でもそんなもんです。
さて、そんな中でも私が特にプレイする機会が多いのが、「乙女ゲーム」です。
乙女ゲームとの出会い
乙女ゲームは、ざっくり言うと女性向けの恋愛ゲームのことです。プレイヤーは主人公を操作して、会話のなかで出現する選択肢を選び、男性キャラクターと恋愛させます。
私がこの存在を知ったのは、「薄桜鬼」がきっかけでした。
幕末を舞台にした重厚な世界観と、人気絵師カズキヨネさんの美しい絵が魅力です。
テレビアニメにアクションゲーム、実写映画に舞台化と、さまざまにメディアミックスされてますから、知ってる人も多いのではないでしょうか。
レンタルビデオ店でTVアニメ「薄桜鬼」のパッケージを見つけて、「好みの絵だけど、あらすじに化け物がどうって書いてあるなー。借りてみてグロかったらやだから、家帰って調べてみよ」
という感じで調べ、原作を見つけたのが始まりでした。
初めてカズキヨネさんの絵を見た私は震えました。引き込まれるような絵、という表現がありますが、私はあの瞬間、「引きずり込まれた」と思ってます。

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こんな、綺麗で、でも力強くて、けど儚くて、かっこよくて、色気もあって、でもとにかく美しいイラストを見たことがない!!
私はすぐさま近所の家電屋に行き、めでたく人生初の乙女ゲームをゲットしたのです。
しかしここで問題が。
私は、少年漫画脳だったのです。
バトル展開、大好き!!
少女漫画もよく読んでいましたが、小学生の頃に近所のお姉さんにNARUTOを借りてから、私はすっかりそれに熱中してしまいました。
孤独に苦しみながらも、諦めずに里一番の忍びを目指す主人公。
彼を最初はドベと馬鹿にしながらも、段々とその努力や実力を認めて切磋琢磨していくライバル。
なによりも、まるで魔法みたいなド迫力の忍術でのバトル!!
自分も忍者になりたい!!本気で憧れて印を結ぶ練習とか、木登りとかしてたもんです。我が家に額当てありましたよ。ああ黒歴史。虚弱なのにやんちゃだったんです恥ずかしい。
とにかく、
拳でわかりあう熱い展開とか、
わかりあえなくて戦うしかなかったりとか、
自分の信念のためにボロボロになっても戦いに身を投じる姿とか、
そういうものが!!大好きだったんです!!てか今でも大好き。

そんな奴が乙女ゲームをするとどうなるかというと、
まあ、若干事故ですよね。
結論から言うと、私は薄桜鬼にドはまりしました。
カズキヨネさんの画集を財布が許す限り買い漁り、続編もすべてプレイしました。
これをきっかけに乙女ゲームを色々プレイするようにもなりました。
ただ、最初はかなーり、戸惑いました。
戸惑った乙女ゲームの特徴
①主人公が出てこない
これ。これにびっくりしました。
今までの私にとっての「主人公」とは、物語の中心。
彼らを中心に世界は回っていました。
主人公がド派手に決めれば風が舞い、悲しみに暮れれば雨が降る。
敵に狙われるのも、ライバルと勝負するのも、仲間を鼓舞するのも、大体主人公の役目でした。
しかし、乙女ゲームの主人公は基本的に画面にいません。(最近は画面の隅に映るタイプのもありますが)
「主人公、いつ出てくるんだろう?」
「喋ってるから、この場面にはいるんだよな…??」
「……喋ってるのに、声がないよ??」
「ていうか、皆名前呼ばないんだけど。文章には出てるのに」
「これ、バグなんじゃね??」
序盤はそんなことを思いながらプレイしてたもんです。
確かに説明書にはとっても可愛い女の子が載っていますが、そんなことは関係ないのです!
なぜなら、乙女ゲームの画面とは、主人公の視界だからです。
乙女ゲームにおいて、主人公はプレイヤーの分身といえる存在。なので、画面には出てこないのです。声もないのです。そう、どんなに可愛い女の子でも!
名前もプレイヤーが任意で変えられるので、キャラクターは呼びません。最近はデフォルト名のままなら呼んでくれるというシステムも増えてきましたが。
いやでも、本当にびっくりしました。だって、主人公なのに名前呼ばれないなんて、そんなのある??って思ったんです。
少年漫画って呼ばれるどころか名前がタイトルになってる場合が多いのに、薄桜鬼の雪村千鶴ちゃんは呼ばれもしないんですよ。なにそれ寂しい。(※最新作では呼ばれてます)
例えば絶体絶命のピンチのときに、
「千鶴ーーー!!(焦りと絶望で叫ぶように)」
っていうのと、
「千鶴ーーー!!(無音)」
っていうのとじゃ、場面の盛り上がりが全く違ってくるじゃないですか。いや呼ばないんかい、みたいな。
バトルアニメで、さっきまですごくピンチ!!命が危ない!逃げるしかない!みたいなやりとりしてたのに、主人公の名前の部分だけ台詞が無音だったら気が抜けちゃいます。テンポが乱れますよね。
でもこれは、乙女ゲームのシステム上仕方ないことのようです。主人公に自己投影してプレイする方もいますから、その場合違う名前で呼ばれたほうがおかしいですもんね。いや私の名前×××じゃないけど、みたいな。難しいですね。
でも私はそんなわけで、デフォルト名呼びシステムのほうが好きです。
②メインが主人公ではない
私が今まで接してきた主人公は、辛い過去を持っていたり、現状に苦しんでいたりして、それを克服するべく必死に努力し、戦っていました。そのさまに心打たれ、涙したりもしたものです。
しかし乙女ゲームのメインは、あくまでも男性キャラクター。
もしくは彼らとの恋愛の場面です。
なので、主人公は彼らの邪魔をしないよう、控えめな性格だったり、個性が薄かったりすることが多いです。
例えば、薄桜鬼においては、主人公の役割は彼らの結末を見届けること。動乱の時代で何かを選択し生きる彼らを、支えていくこと。けして前に出て戦うことではないのです。幕末という時代設定上、女性が男性の前に出るということもありませんしね。
これ、薄桜鬼は「幕末だからなぁ…」と納得できたんですが、次にやった学園ものの乙女ゲームは現代の設定だったんで飲み込めませんでした。
いや、控えめな女の子、好きですよ。おとなしい女の子可愛いですよ。私の永遠のヒロインは日向ヒナタなんで。
でもそういう控えめさじゃない子もいるんですよね。単に主張がない、といいますか。
主人公に自己投影できない・しないタイプである人には、一番接する時間の長いキャラクターが主張しないというのはなかなか辛いのではないかと思うんです。
少なくとも私はそうです。
でも癖が強すぎてそれはそれでストレス、というのも問題だし、難しいですね。
私は過去やコンプレックスなども設定が作り込まれた主人公を好きになる傾向があるのですが、(ノルンノネットの主人公システムには大歓喜でした)やはりこれは個人の好みですね。うん。こはるちゃん深琴ちゃん七海ちゃんは女神だったけどね。うん。
こはるちゃん結婚しよ
↑ヒロインたちがまじ可愛いです
詳しくはこちら

③主人公が清廉潔白な聖人
これ、一番ダメでした。
一応付け加えますが、薄桜鬼の千鶴ちゃんのことではないです。彼女は大和撫子ですけども。でも人間を憎んで、そんな自分に戸惑ったりもします。
薄桜鬼をプレイして「乙女ゲームって面白いなあ!!」ってなってから、結構な数をプレイしたのですが、③の特徴をもつゲームはまず好きになれませんでした。
人間は、人を好きになるならば、嫌いにもなります。信じることができるなら、疑うこともする生き物です。醜い感情も美しい心もひっくるめて人という生き物です。そこを乗り越えて生きていくからカッコいいんです。美しいんです。少なくとも私はそう思うのです。
ですが、男性キャラクターに恋されなければいけない主人公は、個性を削りながらも魅力的でないといけないからか、聖人君子みたいなキャラクターであるものもありました。
ライバルキャラに陰湿な嫌がらせを受けてるのに、「証拠もないのに人を疑ってはいけないわ」とか。いやいやめっちゃ状況証拠がそろってるやんけ、物的証拠がいるならそれを集めに動こうよ、みたいな。
男性キャラクターがめちゃくちゃな迫り方してくるのに、なし崩しみたいにそれを受け入れちゃったりとか。
いやいやいやいや!!この流れでそれはいくらなんでもおかしいでしょ!!拒めよ!顎に一発かまして相手が怯んでる間に逃走とか、やりようがあるよ!!もっと自分を大切にしよう?!親御さんが泣いてるよ?!
みたいな。
あと、すごい不思議なのがとにかく無防備タイプの主人公ですね。
乙女ゲームの主人公って、ほんとに可愛い子ばっかりなんですよ。イケメン描く絵師さんが美少女描くわけですから当然かもなんですけど。美形と恋愛する相手は美少女のがゲーム的には絵になりますもんね。
なのに、明らかに相手キャラクターに下心があるって場面でやたら無防備だったりするわけです。
勿論、警戒心バリバリの主人公だったら恋愛させられないし、つまりストーリーが進まないし、ある程度は仕方ないとも思うのですが。
きみ可愛いんだからもうちょい警戒心持とう?いや確かに好意パラメーター上げたの私だけどね?こっちもこんな展開って知らんかったんよそこはごめんね?でもほら襲われたとき抵抗できる設定もないじゃん?実は地面を割れるレベルの怪力だったりするの??サクラちゃんかな???って思っちゃうんですよね。
そんで迫られたらやめてーくらいしか言わない。いやいやいや叫べ。暴れるんだ。合意の元ではない接触など暴力でしかない、なんとしても拒むんだ。戦え。戦うんだ。
まあ好きな人にだったら多少強引に迫られたほうがトキメク、という層もいるでしょう。力強さは男性的魅力ってやつですよね。理解はできるのです、頭では。スチルが綺麗だと尚納得しそうです。うわー顔がいい。
でもでもでも!イケ面は何をやっても許されるというのが!なんか!納得できないっす!!
まとめ:少年漫画脳っていうかたぶん
乙女的思考が決定的に欠けているのです。
少女漫画もそこそこ読んで育ったんですけども、なにが起きたのか。事故かな?
私の場合は自己投影しないっていうか、できないんですよね。だってしたらその瞬間ストーリーが終了しますから。
例を上げるならこんな感じ。
~乙女ゲーム学園☆元男子校で女子は私だけ?!~
開幕
先生「君が我が校初めてにして唯一の女子生徒だ!」
私「転校しますわ」
完
みたいな。
ヒロインなら前向きに頑張って恋も友情もゲットだぜするんでしょうけど、私には無理です。
女子一人って。体育の授業とかどーすんの一人かよなにそれ地獄かよ。
しかるべき手続きを踏んで転校します。入学金とか授業料とか考えたらリアルにはすぐ動けないかもしれないけど、でもたぶん長くは続かないっす。
イラストの好みは限りなく乙女の嗜好に近いけれど、発想はバトル漫画に近いんです。たぶん。
譲れないものがあるなら剣をとれ!みたいな。
だからか、薄桜鬼はドンピシャだったんですね。乙女ゲームとしては異質の男臭さと血生臭さですから。あ、千鶴ちゃんは可愛いですよ。
色々書いてしまいましたが、乙女ゲームは本当に面白いです。
最近は少年漫画脳が云々っていうかただ単に年をとったのか、お話が単純に楽しめないという弊害が出てまいりましたが、それでも絵の好みが今と同じで有る限りプレイするだろうと思います。
それに、最近の乙女ゲームは(って語れるほど昔からやってるわけではない気もしますが。8年くらい??……あれ、けっこう年数経ってる……ゾッ)ミステリー要素やサスペンス要素などが強いものもあって、乙女的トキメキとは違う意味でドキドキするものも多いんですよね。
アムネシアなんてゲームは選択肢間違えると主人公即死しますからね。キャラクターと結ばれる場面より「この選択肢で合ってるの?!」「主人公生き残れるの?!」って場面で心拍数上がってた気がします。あ、もちろんキャラクターも魅力的ですよ!ちゃんとトキメキあります!
↑死亡フラグが満載だよ!でも面白いよ!!
好きなものを好きなように楽しめる年の取り方をしたいものです。
とっちらかってしまいましたが、今日はここまでで。
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